日本語Aレベル

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ほぼ1ヶ月ぶりに雨がザッと降りました。「やっと」恵の雨です。June Bride(6月の花嫁)は幸せになれるとはよく言ったもので、イギリスの6月は本当に晴れの日が多いです。

ところで、今日はもう一つ「やっと」がありました。4月25日から始まっていた息子の試験期間がやっと今日でひと段落ついたのです。最初は模擬試験的な、でも大学受験のプロセスで重要なPrediction Gradeに反映される試験が2週間ほどあって、その後すぐに日本語Aレベルを週に一回ずつ合計3回受けて、さらに途中でSAT(アメリカの統一試験:英語と数学)を受けて、昨日が最後の日本語Aレベルの日でした。

これで少しリラックスできるのかなと思ったら学校の期末試験期間が始まったのだそうです。提出課題も色々あり、それらを総合して成績がつく。その成績が大学進学にも大きく影響するという、やはり気が抜けないままなのでした。

ところで日本語Aレベルについて自分の備忘録も兼ねて書いておこうと思います。

そもそもAレベル試験とはイギリスの学生が大学に入学するために必要な国家試験。日本の共通テストともちょっと違って、日本だと共通テストが不要な私立の大学も多いですが、イギリスでは、どこの大学でもAレベルのテストが必要です。一つの教科にPaper 1, Paper 2, Paper 3など何日間にもわたって、合計数時間かけて試験があるので体力的にも精神的にもきつい試験で記述式がいっぱい。マークシート方式の日本の共通テストと試験方法も大きく違います。さらに芸術系などの科目に至っては学科試験以外に実技もあり、例えば息子が選択している地理は研究テーマに沿って課外研修を行い、調査して論文を仕上げて提出。それが評価の20%を占めることになります。

Aレベルで取ったスコアは保持しておくことができるので、浪人した場合は前年度に取ったAレベルのスコアも使えるらしく、その利点を活かして今回息子は日本語のAレベルを前年度に受けておくことにした、というわけです。他にも本番のAレベルは来年なので、その時は主要科目に注力できるように。でも母国語なので良い点数を取るのが当たり前と言えば当たり前と思われてしまうわけで、このスコアを教科の一つと認めてもらえるかどうかは、その人によるらしいです。息子の場合は海外生活が長すぎて日本語力が若干弱いところがあるので、この試験準備をすることで日本語力を少しでも強化させたいと思って始めました。だからスコアがもしA*(最高得点)取れなくても、大学入試で使えなかったとしても決して無駄にはならないと信じています。実際のところ日本語Aレベルのレベルは昔より格段に難しくなっているようで、聞く、読む、書く、話す能力の中で、時間制限内にいくつか小論文も書かなければいけなかったり、準備していないと日本人の社会人でも点数が取りにくいような問題があります。

私は昔、塾で国語を教えていた経験があるので、小学校低学年までは我が子に教えることがありましたが、自分の子に教えるのはお互いに難しいところがあって、反発されたり、親の方も変に期待をかけすぎたり精神的にうまくいかず、途中からは完全に外部の助けを借りて、家では基本的に勉強する環境だけを作ってきました。今回も専門で教えてくださる日本人の先生のお力をお借りして正解だった気がします。数ヶ月間先生のお宅へ何度も通って、じっくり文章も添削してもらって、雑談も楽しかったみたい。普段の会話を聞いていても日本語の力がアップした気がします。

Aレベルの結果が出るのは8月17日です(毎年変わります)。