インターを選んだ理由

夫の海外転勤が決まり、最初に直面する最大で最重要課題は子ども達の学校のこと。

高校生にとって、海外赴任の親に一緒についてきて現地校に通うのはそう簡単ではありません。

英語力の問題だけではなく、日本のカリキュラムとイギリスのカリキュラムが違うことによるギャップが

どうにも埋めにくい穴となってしまう。

日本とイギリス、どちらかが進んでいてどちらかが劣っているという単純な話ではなく

教え方も違えば学年の分け方も違う。

義務教育課程もイギリスは5歳のReceptionから始まって16歳のYear11までなのに対し、

日本は6歳の1年生から15歳の中学3年生まで。

日本の高校1年生である息子は9月始まりのイギリスの学校では非常に中途半端な学年で

GCSEという義務教育課程の最後の試験を乗り越えるために、2年間かけていわゆる受験生のように頑張っている子たちの中に

後半戦の途中から事前知識もなく急にダイビングするようなもの。

多くの駐在員家庭の親が中高生になると日本人学校を選ぶのも納得。

 

ただ我が家は事情が違って、4歳から10歳までイギリスの現地校に通っていたことと

10歳から15歳にかけて高度な英語を磨く環境にいたことにより

5年かけてさらに英語力がアップした状態にいるので、これをさらに伸ばす環境に入れてあげたいとの想いで

迷わず現地の高校に通わせることを最初から決めていた。

 

とはいえ現地校にもいくつか種類があり、Grammar Schoolと呼ばれる選抜制の国立校、State Schoolと呼ばれる公立校(学力レベルはピンキリ)、

Private Schoolと呼ばれるイギリス系の私立校、International Schoolと呼ばれるインター校などに分かれる。

インター校にもアメリカ系があったりイギリス系があったりIB(国際バカロレア)のカリキュラムを採用していたりするので

どんな教育を望んでいるかによって選ぶべきなんだと思う。

 

息子に関して言えば、英語は現地の子と同じレベルだけど英語以外の他の教科については成績が芳しくない。

日本でトップレベルの学校に入学したために周りの友達の多くが東大を目指し、授業も最初から高度な内容でついて行くのが必死で、

いや、ついて行けずに取りこぼしたまま復習もできていない単元も多い中で

今回新たな環境に身を置くことで、失いかけている自信を取り戻してほしいし、基礎学力を取り戻すチャンスかもしれないと期待している。

そこで、イギリスの現地トップ校ではなく、あえてインターの学校に入れる決断をした。

インターの場合、様々な国籍の子が混ざっているので日本人の家族に対しても理解を得られやすく、

中途入学や中途退学の子が多いので、馴染みやすいと思う。

さらに、今までより少しゆるやかになるであろう学習を通じて、日本語でいまいち理解できていなかった数学系、理科系、社会科系を

現地校の英語の授業と週末の日本人向けの塾とオンライン講座の受講の相乗効果で

再度しっかり確認することで基礎学力を定着させてあげたいと思っている。