バルセロナ旅行2日目

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この日は唯一、丸1日を自由に使える日だったので旅行の2週間ほど前からサグラダファミリアの予約をしておきました。バルセロナの観光名所で事前予約しておいたほうがいい第一位がサグラダファミリア。第二位はグエル公園と言われています。予約していないと入ることができません。オフシーズンなのにすごいな。

朝一番の9時15分からの予約だったので朝食は7時から余裕を持って食べたかった私。朝は比較的強いほうだし機嫌がいいのです。一方、娘の方は朝が弱くて夜強いという逆の体質で、夜は笑いながら楽しく話してきて上機嫌なのですが、朝なかなか起きてくれなくて困りました。あれこれ手を変え品を変え優しく言ってみたり怒ってみたり、やっとのことでホテルの朝食会場に着いたのが8時半!大急ぎで朝食をかけ込む羽目になってしまいました。

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予想以上に種類豊富でとっても美味しい朝ごはんだったのです。明日の朝はゆっくり食べたい・・・。

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1882年から建設が始まって現在も絶賛工事中のサグラダファミリアですがネット上には2026年(ガウディ没後100年)に完成予定と出てきます。あと2年?え?もうすぐ終わるの?と驚きましたが、よく調べてみると新型コロナの影響で工期が遅れているのに加えて、装飾の全てが完成するのはまだまだ先の見込みようです。

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サグラダファミリアには生誕のファサードと受難のファサードの2種類があり、タワーに登りたい人はどちらかを一方を選んで入場券と共に事前予約しておくことになります。アントニオ・ガウディが手がけたほうは生誕ですが、私たちは総合評価の高かった受難のファサードを選択しました。エレベーターで地上65mの高さまで行けるので景色が遠くまで一望できて最高です。バルセロナの新市街は都市計画によってきれいな正方形の街区になっているのが上から見るとよくわかります。

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ひとしきり景色や塔のタイル装飾を堪能したら狭い螺旋階段で降りていきます。暗くて足元が見えにくい場所もあって、それなりにスリルも味わえる楽しい体験になりました。

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古いのに新しい、新しいのに古い、まるで自然界に生まれて命を与えられて生きている生物のようなサグラダファミリア。日本人の外尾悦郎氏が携わった部分も多く、同じ日本人として誇りに思います。見学の方法もこれまでに訪れた歴史的建造物の中で最も新しいタイプだと思うのですが、オーディオガイドがとても充実していました。自分のスマホにアプリをダウンロードしてイヤホンで音声ガイドを聞きながら好きなペースでゆっくり学びながら見学することができるようになっています。(見学の際は必ずイヤホンを持参したほうがいいです。)運が良ければ時々パイプオルガンの生演奏などが聞こえてきますが、それ以外はガヤガヤと観光客の声しか響かないので、オーディオガイドのおかげでBGMとして流れる聖歌隊の歌声が心を洗い流してくれるようで神聖な雰囲気に包まれることが可能。また、高い教会天井の内部など、普通の人間は見に行くことが叶わないような場所はスマホのカメラをかざすとCG映像が出てきて内部の様子を知ることができました。

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教会内部は「森」をイメージされているのだそうです。なるほど柱は木々のように空へ伸びて枝葉を広げ、隙間から日の光が差し込むようになっています。ステンドグラスが美しくて美しくて言葉を失い、しばらくうっかり口を開けてボーッと上を見上げておりました。外からの日光だけでこの虹色の色彩を出しているなんて!

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実は25年ほど前にサグラダファミリアに来たことがあって、その時の印象とは随分と変わりました。もう完成に近いんだなと思うと感慨深いものがあり、完成した姿が楽しみな気持ちと、ずっと工事が終わらないで成長し続けてほしいような複雑な気持ちになりました。

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次に向かったのはモンジュイックの丘に建つミロ美術館。ミロってバルセロナ生まれだったんだ。しかもピカソとミロって仲良しだったんだ。そんな知識浅めの私でも優しく受け入れてくれる素敵な美術館で、明るい色彩のかわいい作品がいっぱいです。小さな幼稚園児たちの遠足グループが複数見学に来ていて、これまた可愛くて癒されました。

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現在ミロ&ピカソ企画展が開催中だったのでピカソの作品も観ることができました。

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モンジュイックの丘は標高173mなのでそれほど高い訳ではありませんが、ミロ美術館からの眺めはとても良いです。併設のカフェでいただいた野菜のクリームスープもイベリコ生ハム入りコロッケもサングリアもオレンジジュースも全部美味しかった〜!

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丘から街に戻るには、まず丘を下るフニクラ(Funicular)に乗って下山し、パラ・レル(Paral lel)駅から地下鉄で移動します。地下鉄はスリが多くて危ないと聞いていたけど大してロンドンと変わらないです。若い人が明るくて肩の力が抜けていて活気に溢れている感じがしました。地下鉄リセウ(Liceu)駅で下車してサン・ジョセップ市場(通称ボケリア)に入ってみました。

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ちょっとしたチーズやサラミの盛り合わせをつまみながら歩いて、喉が渇いたのでフルーツ盛り盛りのカップを買いました。チーズもサラミも果物もおいしい。

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ローマ時代からバルセロナの中心だったゴシック地区と呼ばれる旧市街を歩いてみると細い路地で新市街との違いがよく分かります。カテドラル(大聖堂)の見学は時間の関係で断念。次の目的地は、、、

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ミロを観たらピカソでしょう!娘がアートに興味があるので、本物を見せてあげたいという願いがまた一つ叶いました。ミロ&ピカソ美術館の企画展用の特別チケットを買っておいたので、両方それぞれの作品を観ることができて理解が深まった気がします。去年、美術の授業で模写した作品の本物もあったと喜んでくれました。

私がピカソの人生から学んだことは、親は親のモノサシで子どもの人生を口出ししてはいけない、という教訓です。ピカソの父親は画家で芸術学校の教師だったので、画家としての才能に恵まれた息子に喜びますが、徐々に伝統的な絵画の技法から離れて新しいアートを生み出していく息子が理解できずに苦しんだようです。現代の私たちから見たらピカソは素晴らしい功績を残した天才なのですが、当時の父親から見たら「あーあ」「なぜ?」「あんなに優れていたのに」と落胆したに違いないと容易に想像がつきます。これ現代でもあるあるだな、と思いました。そして私は、まだ手遅れじゃないとしたら、できるだけ若い子どもたちの芽を潰さず、大人のモノサシで良し悪しを簡単に判断しないようにしようと心に誓ったのでした。

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さて、夕方はガウディに頭を戻してグエル公園の見学です。タイルで彩られた曲線や自然と一体化した柱などが特徴的で緑も豊富なので鳥たちが巣を作っていました。

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高台の上にあり、遠くに海まで臨めるのが何とも素敵。石を積み上げたり砕いたタイルをはめたり発想が自由で豊かで、まるで小さい子が描いた絵の中にいるようです。

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嗚呼、ついつい写真を撮りすぎてしまう。最後に有名な大トカゲ(サラマンダーという伝説上の生き物)にご挨拶して見学終了。

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ガウディの建築はまだまだ他にもありますが、グラシア通りに戻って有名どころのCasa Milaは見ておきました。

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夕食はタコとアサリとパエリアと、そしてガウディという名前のカクテルを。タコはイギリスで滅多に食べられないので思わずニヤけてしまいます。

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ガウディで始まってガウディで終わった本日。充実してたなぁ!